トルクメニスタン日本ビジネスフォーラム開催、万博ナショナルパビリオンのイメージ初披露

(トルクメニスタン、日本)

調査部欧州課

2024年04月01日

ジェトロは327日、トルクメニスタン貿易対外経済関係省、在日トルクメニスタン大使館と共催で、トルクメニスタン日本ビジネスフォーラムを東京で開催した。冒頭に同省とジェトロとの協力覚書に調印した。講演では金融、運輸、建設、繊維、漁業分野の官民の代表者が登壇し、日本との協力の可能性についてプレゼンテーションを行った。また、2025年大阪・関西万博でのトルクメニスタン・パビリオンのイメージが初めて披露された。

写真 覚書を交換するトルクメニスタンのゴチモラエフ貿易対外経済関係相(左)とジェトロの石黒理事長(右)(ジェトロ撮影)

覚書を交換するトルクメニスタンのゴチモラエフ貿易対外経済関係相(左)とジェトロの石黒理事長(右)(ジェトロ撮影)

トルクメニスタン政府は近年、中小企業の振興を経済発展の優先分野の1つに掲げ、産業の多角化にも力を入れている。このような流れの中で日本との経済関係も拡大しており、トルクメニスタンのベゲンチ・ゴチモラエフ貿易対外経済関係相によると、2023年の同国と日本の貿易額は、2022年の9倍の14,200万ドルに達した。ゴチモラエフ大臣は通商代表部を日本に開設することを検討中と明らかにした。

これまで両国間のビジネスは、トルクメニスタンの豊富な天然ガスを活用し、日本の大手商社やエンジニアリング企業による化学などのプラント分野で展開されてきた。フォーラム冒頭であいさつした経済産業省の上月良祐副大臣は、今後の連携拡大の方向性としてエネルギートランジションに関する政府間覚書に言及し、経済成長やエネルギー安定供給との両立を図りつつ、カーボンニュートラルを実現していくために、日本企業の持つ先進的な技術をトルクメニスタンに導入していくとした。

写真 会場の様子(ジェトロ撮影)

会場の様子(ジェトロ撮影)

トルクメニスタンは2025大阪・関西万博に、自前でパビリオンを設計・建設する「タイプA」で参加する。敷地の引き渡しを受けた初の国で、2月に建設が着工した。

パビリオンの建設・運営に携わるベリのケリム・アガニヤゾフ社長がパビリオンの概要を初公開した。デザインは、自然との調和により繫栄するトルクメニスタンの文化を象徴し、外観は国土の約7割を占めるカラクム砂漠をイメージしている。1階は過去・現在・未来を、2階はイノベーションを、3階は文化をテーマにしている。中央アジア独特のものと先端技術を融合させ、来訪者にトルクメニスタンの魅力を存分に味わってもらおうと、準備に力を入れている。

画像 万博のトルクメニスタン・パビリオンの外観イメージ(ベリのアガニヤゾフ社長のプレゼンテーションから)

万博のトルクメニスタン・パビリオンの外観イメージ(ベリのアガニヤゾフ社長のプレゼンテーションから)

(小林圭子)

(トルクメニスタン、日本)

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